初めての恋が婚外恋愛!?

誰にも言えない秘密の恋の覚え書き

はじめて陥った感覚

初出勤の日を境に私の心は騒ぎ始めた。
もちろん、彼に対する意識の変化を、自覚したから。そう、自覚したなんだ。
もしかしたら、はじめて出会ったあの日からだったのかもしれない。
今はそう思う。あの日から私の心には彼がいたんだ。でも、そんな経験のない私はわからなかったんだ。もしかしたら、心の奥に無意識に押しやっていたのかもしれない。
一目惚れ、一瞬にして心を奪われる感覚。
彼の事を考えているときのなんとも言えない胸の張り裂けそうな感覚。


46年生きてきてはじめてだった。
結婚して旦那もいる私が言うのはおかしいかも知れないけれど。
こんなに人に惹かれたのは初めてだった。
恋するってこういう気持ちなんだ。
恋するってこんなに胸が痛くなるんだ。
そして、初めて抱いた感情、((この人に抱かれたい・・・))
そう思った。彼のものなら何でも受け入れられる気がした。

初出勤

それからはじめての月曜日。

私はお店へ向かった。

ママさんと彼も最初だからと一緒に行くことに。

とにかく、ど緊張のままその日は終わった。

それらしいことは何も出来なかったけど。

新鮮さは私の脳を刺激した。

(なんとかなるかも)



ただ、私には引っ掛かりがあった。

ママさんと彼の仲のよい様子。

胸騒ぎを感じていた…

まさかの展開

約束当日。

冷静な頭で考えていた。

彼や私が行ったって、雇うのは店のママだ。

きっとムリって断られるよ。この感じなら。

と開き直っていた。

とにかく人生経験のつもりで。と自分に言い聞かせた。


その日はいつもより早くチャトレ切り上げてお店に行くことになっていた。


予定通り、早めに終わって彼の車でお店到着。入ったとたん思った。(ムリ、私のいる場所じゃない)

帰るわけにも行かず、2時間ぐらいいたかな。でもママは気さくな方で。

帰り際、『よかったら月曜日来ない?』って。マジですか~?って感じだった。

こうして、かなり地味な水商売女が誕生した。

衝撃の誘い

また次の日もチャトレを終えて階下へ降りると、『歌っていけば?送るし!』と声をかけられ、弾む気持ちを抑えながら楽しんでいた。


そして、送ってもらう車内、『知り合いがスナックやってやるんだけど、手伝ってみない?』と。『女の子やめちゃって、週1でもいいから。チャトレより間違いなく稼げるんじゃない?』
(はぁ?どういうつもり?)心の声。
私はどうみても、キレイ系じゃないし、先述したように基本人見知り。顔も地味だし。
どうみても、水商売できるタイプではない。
『私?でいいの?』
『全然ゆるいから、大丈夫。一回店行ってみる?明日どう?』
『うん』


何が起こったのかわからない感じ。
思考とは別に行動してる。まさにそう。
私のしらないところで、話が進んでる。
私が気になったのは『間違いなく稼げるんじゃない』の言葉。
(1日ぐらいならいいかも。)
軽い感じで明日店に行く約束をした。



でも、今の私ならわかる。彼とまた会える。
その気持ちが後押ししていたのだと。

次の日

いつものように、会社帰りにルームへ。
今日は鍵をさすまえにドアノブを回す。
開いた…
中に入る私。『こんにちは…』
『こんちは~』同じ声。
そそくさと、二階にあがる私。


帰るとき、思った。(また声かけられたらどうしよう)
私は基本、人見知りだし男の人と話すのも苦手。そんな人がどうしてチャトレ?と思われるかもだか、それはバーチャルだし、割りきってるつもり。
(またさっと帰ればいいか)
階下へ降りた。


『お疲れさま~』
(私)『お疲れさまです』(お疲れさまってどういうこと?)
『飲めない人?』
(私)『そんなことないですけど…』
『近くの駅まで送るし!一杯だけでも。』
満面の笑み。


普通ならこんな誘いにはまずのらない、でもどうしてだろう(一杯だけなら)って思った私。これが彼の人を惹き付ける魔力なのか。
『じゃあ一杯だけ』と席についていた。


『何飲む?』
(私)『梅酒水割りで』
『カラオケ好き?』ヤバい、歌いたいって思ってしまった。
(私)『大好きです❗』
『じゃあ、歌いなよ!』


言われるがままに選曲し、カラオケ楽しんでしまった私。
『仕事どんな感じ?』
(えっ?)『オレ、○○の弟だから』
○○とは私がお世話になってるチャトレの事務所の方。そこではじめて私の思考回路が繋がった。
『そうなんですね。』
『そう、だから来てるの知ってたよ。』
そういう事か、なら逃げて帰らなくてもよかった。知ってたんじゃん、私がチャトレって事。そこにちょっと引け目っていうか恥ずかしさ感じてたのに。


『駅まで送るよ』
『いいんですか?』
『オレも帰るし』
『ありがとうございます』



事務所の方の弟っていう安心感もあって、
はじめて出会った(正確には2回目)人の車で送ってもらうことに。


車の中でも、彼との会話は弾んだ。
でも内容はキワドイ話。
『旦那はこのこと知ってるの?』からはじまって『チャトレってどんな感じ?』とか、最終は『不倫したことあるの~?』まで。
私は聞かれたことを本当に素直に正直にベラベラ答えてた。
でも嫌悪感は全くなくて、ホントに楽しかった。



家に帰って話した内容に戸惑いながらも、はじめての人に打ち解けた自分に驚きを隠せなかった。(なんだ、この楽しい感じ?)これが私の恋の始まりだってことに
程なく気付くのだけど^^